とあるITベンチャーに働く管理職のつぶやき

若輩者ながら生え抜きという事もあり、様々な方を部下に持った経験から、 管理職として「気づいたこと」「大切にしたい事」等を書いていきます。

報告・連絡・相談(ホウレンソウ)は雰囲気づくりから。

いわゆる良くある「報連相(ホウレンソウ)」のお話しです。

 

管理職の皆さんは「なぜホウレンソウが大事だって言ってるのに、守られないんだ!」なんて思う事ありませんか?

また、ホウレンソウが遅くてトラブルを未然に防げなかった経験は無いでしょうか?

 

もちろん私もあります。

そこから反省し、今気を付けている事は、「ホウレンソウをしたい、したほうが良いという雰囲気を組織で作れているか」という事です。

 

組織はその管理を任されている管理職によって色・雰囲気ができます。

その色・雰囲気が部下の全ての行動を左右します。

気分屋の上司であれば、部下は気分を伺うしぐさが多くなりますし、相談しにくい雰囲気を出していれば、相談されにくくなります。

 

仕事と言えど、人間関係ありきです。先日女性社員について書きましたが、特に女性社員に関しては雰囲気づくりは大切です。その為に、管理職の人がどう振る舞うかが肝心なのです。

 

「ホウレンソウをしたい、したほうが良いと思う組織」を作る為には、以下を気を付けるべきだと思います。(私も日々気を付けています)

  • 管理職の人は、完璧な指示や内容理解など無理な事を前提として考える。
  • 認識のギャップを早期に埋め、目的を達成する為にホウレンソウが必要だと伝える。(お互いの為)
  • 悪い情報ほど迅速な報告が必要と認識させる。(早くフォローできる)
  • ホウレンソウを必ずして良い時間を設ける(管理職の気分で動かない、仕組みとして時間を設ける)
  • 話しかけやすい雰囲気を作る
  • 相談、フォローには責任もって全力で対処する(これが一番大事。相談やトラブルを対処してくれなかったらその後相談なんてされません。)

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私は、上記を説明すると共に、以下のメッセージを伝えています。

仕事は常に101%を心がける。ただし、報告タイミングは80%

皆さんはいかがでしょうか?

 

こちらも納得できるブログなので関連ブログとして紹介します。

部下がホウレンソウをしない理由 - teruyastarはかく語りき

 

マルチタスクは幻想。

マルチタスク出来るようになりたいですよね。

様々な仕事をパパッと片づける。たしかに出来ている人はいます。

 

ただ、私は思います。「マルチタスクは幻想である」と。

 

所詮、人間はシングルタスクでしか物事を進められません。(2つの事を同時に考えられないですよね?)

仕事が早い人、マルチタスクに見える人もシングルタスクなんです。

では、どのように早く片付けているかというと、時間の使い方、仕事の分解の仕方を工夫しているんですね。

 

例えば

  • すぐ終わる事はその場ですぐ処理(後で思い出すのも脳のスイッチコストがかかる)
  • 少し時間かかるものは類似の仕事と共にまとまった時間で処理
  • 必ず集中する時間を確保する(早朝が良いですね)
  • 1つの仕事でも、その中で分解して今日中にどこまでやるべきかスケジュールを立てる

管理職になってくると、部下からの質問や管理業務など、様々な仕事があると思いますが、時間やタスクを束ねる事で効率的に仕事することができます。

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私もまだまだですが、無駄な事が大嫌いなので、効率的にできるように日々意識してやっています。

管理職の根本的な素質。

私は正直本をあまり読みません。(^_^;)

ただ、今まで読んだ少ない本の中でもドラッガーさんの言葉は胸に刺さる言葉が多いです。

その中で出る有名なフレーズ、

(マネジャーには)根本的な素質が必要である。真摯さである。

 さらにこうも言っています。

真摯さは、とってつけるわけにはいかない。すでに身につけていなければならない。ごまかしがきかない。ともに働く者、特に部下に対しては、真摯であるかどうかは二、三週間でわかる。無知や無能、態度の悪さや頼りなさには、寛大たりうる。だが、真摯さの欠如は許さない。

 管理職(マネジャー)には絶対に真摯さが無いとダメという事です。私なりに真摯さとは、以下のように考えています。

  • 自分なりの信念を持っており、決断できること
  • 決断が誤っていた場合には素直に反省し、軌道修正すること
  • (仕事において)部下を必ず守ること

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言うは易く行うは難し。日々実践できるようにこれからも精進します。

価値と対価。

会社員であれば当然貰う「給与」。

この給与は生み出した付加価値の対価として支払われています。そんなの当たり前だと思うかもしれませんが、この考えをちゃんと社員に理解させていない組織(会社)が多い事。。。

 

給与・賞与は貰えて当たり前。と思っている人が多すぎな気がします。ましてや「雇用されない社会がおかしい」と思っている人はもってのほか。そういう方は自分自身や自分が行える仕事の付加価値を理解する事(自己分析)から始めないといけないです。

 

企業としては収益を上げないと事業・雇用継続が出来ないため、双方の努力が大切です。どちらか一方でもダメなんです。

  • 企業は多種多様な人々が価値創造できる環境を作り、継続する事。
  • 働く個人は価値創造できる人材になる事

余裕のある会社は雇用してから「価値創造できる人材に育てる」事ができます。ただ、それは一握り。会社に選ばれるのではなく、自分で会社を選ぶ位の心構えを持って、価値創造できる人材に成長しなければ、就職も仕事を継続するのも難しいと思います。(安い海外の労働力や自動化に仕事を簡単に奪われます。)

 

この様な考えが蔓延しているのは、そもそものお金の流れやビジネスの流れを教えていない教育機関の問題でもあると考えています。(あとは雇用されない社会が悪いと助長するマスコミ。。。)殆どの方は、就職活動をする時になって初めて会社や仕事について考え始めます。これでは狭い選択肢からよく分からずに決めるしかないですよね。

 

本来は世の中にどんな仕事があって、自分には何が出来るのか、何がやりたいのかを考えて、それに合った教育を受けて社会に出るのがスムーズです。 

その為には少なくとも高校生までには自分の方向性を考え、大学選びをしないといけないと感じています。

ただ、なんたって教師に社会人経験無い人が多いですから、そういう考えを浸透できない。。。教師の方々にも是非社会人経験を積んでほしいなと思います。

 

ちなみに私はもともとハードウェアエンジニアになりたくて理系を専攻しましたが、大学で小さなビジネスをやるようになり、ビジネスの楽しさを学びました。

そして、同級生とは全然違う道に進んで今があります。

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私は部下には「ありがとうと笑顔で言ってもらって、さらに対価を頂ける仕事を心がけましょう」と伝えています。(後、安売りはするなってね。価値があることは対価を貰って良いんです。)

それがビジネスの醍醐味です。そう私は思います。

女性社員がハッピーなら会社はハッピーになる。

世の中の管理職の多くは経験ありだと思いますが、私も部下に女性を持った経験があります(今もいます)。そこから得た経験として、男性にも増して「特性をどう生かすか」だと考えています。

 

ありきたりですが、女性の皆さんに活躍(イキイキと仕事)してもらえるかどうかで職場の雰囲気が変わります。場の空気を作る、変える能力が女性の方が高い気がします。

 

あくまで私の考えになるので、当てはまらない事もあるかもしれませんが、男性は「自分の為」に働く事が多く、女性は「他者の為(その働きによって誰かをハッピーにしたい為)」に働く事が多い傾向があるように思えます。

 

ですので、女性には他者からの感謝が届きやすい仕事を任せると本人のモチベーションも上がり、「自分の居場所」を作ることができると思っています。

もちろん日々の感謝の言葉をちゃんと言うのも大事ですね。

 

会社という「場」を女性が居心地の良い「場」にすれば、全体的に生産性も向上し、皆がハッピーになると信じてます。

 

もちろん気を遣う事も多いですが、中間管理職は教育者なので「先生」になった気持ちで接してます(^^)

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女性は男性より細部に気づく事が多く、本当に助かってます。今後も女性社員が働きやすい環境を目指したいですね。

 

参考までに、この記事もどうぞ。

女性が男性より優れる「4つの能力」 | インタビュー | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

仕事の分担。

今日も脱社畜ブログさんからの触発でブログを書きます(^_^;)

仕事の分担が下手な組織、多すぎませんか - 脱社畜ブログ

脱社畜ブログさんでのご指摘の通り、仕事の分担が下手な組織は多い。むしろ分担が上手く行っている組織の方がめずらしいです。

 

これもまた管理職(もしくはプロジェクトのマネジャー、リーダー)の問題です。組織やプロジェクトをマネジメントする方が、各メンバーの特性を見抜き、役割を与え、モチベートさせていくことが仕事の分担を成功させる秘訣であり、生産性を向上させると思います。

 

このためには、管理職は以下の能力を鍛えないといけません。

  • 状況把握・分析能力(人、仕事内容共に)
  • 仕事の分解能力
  • 危機回避能力(リスク分析能力)

また、一番大切なのは何があっても自分が責任を取るという覚悟で「部下に任せる」こと。

そうすれば各個人が育ちながら仕事が進められます。

(そもそも責任取るのが管理職の役割ですから、それが出来ないのであれば管理職に向きません。)

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事細かく指示を出さないと仕事が進まないのは、信頼関係構築やメンバーに考える機会を与えられていないマネジメントの問題ではないでしょうか。

性善説と性悪説。

性善説性悪説、良く聞きますよね?

  • 性善説=(人の本性は善であり)人を信じるべきだという考え方
  • 性悪説=(人の本性は悪であり)人は疑ってかかるべきだという考え方

というのが大体の人の理解だと思います。

 

ただ、これは実は間違いで、以下が正しい解釈のようです*1

  • 性善説=人間にはもともと善の端緒がそなわっており、それを発展させれば徳性にまで達することができるとする説。孟子が唱えた。
  • 性悪説=人間の本性は悪であり、たゆみない努力・修養によって善の状態に達することができるとする説。荀子(じゅんし)が唱えた。

よって、性善説性悪説もどっちも人は善悪両方を兼ね備えるという事になり、「人を信じるかどうか」という解釈は間違ってますね。。。

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私は良く部下に「性善説の組織を作る」という表現を使ってました。(信頼前提の組織で、管理前提では無いよという意味で伝えていました)お恥ずかしい。。。

以後気を付けます(>_<)

*1:goo辞典より